事業計画プロセス:The shittest idea you’ve ever had
こんにちは、経営コンサルタントの入野です。
本日は
「事業計画を作成するプロセス」について解説します。
事業計画書の目次/要素は17あります。
- エグゼクティブサマリー
- 事業立ち上げの経緯
- マネジメントチーム
- 会社概要
- 経営理念・事業理念
- 商品・サービスの概要
- 儲けの仕組み
- 市場および競合の分析
- マーケティング/営業
- 立ち上げ戦術
- 成長戦略
- オペレーション計画
- 人事戦略
- 財務計画
- 資金調達
- 出口戦略
- リスク管理
- プロジェクト管理
まず、個別のセクションをすべて埋めてから
最後に、エグゼクティブサマリーを書こうとする方がよくいますが、
実務上はおススメしません。
いきなりエグゼクティブサマリーから書くべきです。
エグゼクティブサマリーは1~3ページ。
フルバージョンの事業計画書は20~30ページ。
個別セクションをすべて埋めてから
最後にエグゼクティブサマリーを書いてしまうと、
20-30ページの紙と時間の無駄になります。
なぜなら、最初の事業計画はクソみたいなものだから。
もう少し上品にいうと、カキ氷みたいなものです。
第一回目のレビューの風雨にさらされると、
1時間後には原型をとどめていません。
どんなにスジのいい計画でも、
最初のバージョンである限りはそれが普通です。
1年後にその事業計画書をあらためて見ると、皆で大笑いしてしまいます。
やはりクソという下品な表現のほうが最初の事業計画にはピッタリです。
まず1~3ページのエグゼクティブサマリーをすばやく書いて、
レビューやファクトファインディングを行い、
とにかく早くクソであることに気づくことが重要です。
社長だけが事業計画書をひそかに隠し持っておくケースがありますが、
あまりよくありません。
事業計画を書き終えると、何も実行していなくても、
なんとも言えない達成感がでます。
それこそが事業計画の最大の敵です。
どんなに高いモチベーションと自己規律をもつ経営者であっても、
他人に目標を公開しないと必ず甘えがでます。
「あの事業計画、どうなった?」と
他人の目に監視される状態を作ることが重要です。
根拠もないのに数字を作ることを嫌う人がいます。
私も嫌いです。
しかし、
目標の数字が低すぎてVCなどの投資家とはお話にならないケースが圧倒的に多いのです。
VCファンドである限りは、IRRは20-30%が最低ライン。
下振れを考えると、計画段階ではIRR66%が目安の数字です。
IPOをExitとして考えると、経常2億円ぐらいは現実的なラインです。
下振れを考えると、計画段階では経常5億円が目安の数字です。
目の前の顧客からの売上を一つ一つ積み上げをしていくというのが計画プロセスの王道ですが、
Exit目標からの逆算も必要です。
具体的には、
「1億円を投資してくれる投資家には5年後には12.6億円≒IRR66%を返す」とIRR計算シートで検証するなどの作業も必要です。
本日は以上です。
入野