事業選択: 「スキ軸」or「デキル軸」
こんにちは、経営コンサルタントの入野です。
本日は「事業の選択」について解説します。
・ 事業アイディアを思いついた経緯
・ なぜその事業をしようと思ったのか
など
について説明するセクションです。
「マネジメントチーム」のセクションに、
経営陣のパーソナルストーリーとして統合しても可です。
セミナーやビジネススクール、起業サイトには
起業したいという方が多くいらっしゃるのですが、
「いつ起業しますか?」と問うと、
「いつか」と答える方が多いのです。
法人登記は5営業日でできるのですが、
「いつか」は「五日」よりも「Never」に近く、
実際には起業しないケースが多いのです。
実際に起業する人は
「30歳の誕生日の5月17日」や「設立資本金777万円貯まったら」と
大して合理的な根拠はなくても
日付やトリガーを決めています。
起業は人生を狂わすリスクが高いので、
全ての方が起業に踏み切る社会は不健全だと思います。
しかし、セミナーやスクールで熱心に勉強するにもかかわらず、
なかなか起業への一歩を踏み出せない方が多いのは
合理性を超えたキッカケや工夫が必要なのかもしれません。
「カネ、モノ、ヒト、ノウハウのうち、起業には何が最も必要か?」
と問われた時に、
「カネ」と答える人は多いです。
しかし、実際には、
カネが足りないから事業を立ち上げられないわけではありません。
圧倒的に重要なのはヒト。
ヒト(≒人脈/起業仲間)さえ集まれば、
カネ(≒投資/融資)もノウハウも後からおまけでついてきます。
事業立ち上げの準備段階や起業直後に意識するべきは
いかにしてヒトを集めるかということです。
「そんなに得意じゃないけど、メッチャ好き」を選ぶ
「どんなビジネスを始めるべきか」を考える際によく使うマトリックスです。
↓
一番いいのは「好き」で「得意」なビジネスを始める経営者。
センミツと言われるほど起業は失敗することの方が圧倒的に多いのですが、
「好き」で「得意」なビジネスをやっている経営者は成功確率が高く
失敗や挫折にぶつかっても、結果よりもプロセス自体を楽しめます。
そんな幸せな人は稀で、
実際に数が多いケースは
「できるけど、そんなに好きじゃない」
「そんなに得意じゃないけど、メッチャ好き」
の2つの間で悩むケース。
どちらが成功するかというと、私の感覚では圧倒的に、
「そんなに得意じゃないけど、メッチャ好き」の方です。
理由は
-
- 本当に好きなら
「そればっかり考える」ので、いずれウマくなるから。
- 本当に好きなら
-
- できるかどうかという能力の軸は、
世の中には上には上がいて、
「好きじゃないのに得意だ」と言っている人のレベルは
実際には大したことがないのです。
- できるかどうかという能力の軸は、
- 起業とは、いかに自分よりも優秀な人々から力を借りるかという
「借り物レース」のようなものです。
カネもないベンチャー企業が借り物をお願いする手段としては、
「このビジネスが好きだから、協力して!」という情熱しかなく、
情熱だけは借りられないので。
「どんなビジネスを始めるべきか」を考える際には
「事業として成立するか」などの客観的なフィジビリティスタディの前に、
「この事業が本当に好き!と腹の底から言えるかどうか」という主観が大切です。
昨日、取材を受ける機会がありました。
ライターさんからの質問を受けながら、
カメラマンさんが写真を取ってくれる形式でした。
普通はどの瞬間でカメラ用の顔やジェスチャーを作ってあげればいいんだろうと、こっちが変に意識してしまうのですが、
私が撮られているのに気づかないぐらい、
カメラを全く意識しなくていいように撮ってくれて、
その雰囲気づくりのスキルにびっくりしました。
本日は以上です。