よい事業計画書の4つの条件とは?

よい事業計画書の4つの条件とは?

こんにちは、経営コンサルタントの入野です。

普段私が感じている「良い事業計画の条件」を4つ挙げ、
事業計画のテンプレートを無償提供させていただきます。
ます。

条件1: 必要な要素が網羅されていること

【事業計画書の目次】

  1. エグゼクティブサマリー
  2. 事業立ち上げの経緯
  3. マネジメントチーム
  4. 会社概要
  5. 経営理念・事業理念
  6. 商品・サービスの概要
  7. 儲けの仕組み
  8. 市場および競合の分析
  9. マーケティング/営業
  10. 立ち上げ戦術
  11. 成長戦略
  12. オペレーション計画
  13. 人事戦略
  14. 財務計画
  15. 資金調達
  16. 出口戦略
  17. リスク管理
  18. プロジェクト管理

特に、
7. 儲けの仕組み
12. 立ち上げ戦術
17. プロジェクト管理
は抜けている事業計画書をよく目にします。

条件2: 20秒で説明できること

誰でも自分の事業には色々な想いがこもっているので、
長ければ10時間でも話せるとは思います。

しかし、実戦では20秒で説明できないといけません。

なぜ20秒かというと、
事業計画を説明する場面で最も多いのが名刺交換だからです。
通常は20秒しか持ち時間はありません。

また、20秒でないと先方の社内で口コミが発生しません。

20秒、つまり、キーワードで言うと2つぐらいでないと、
口頭で説明しにくいので、
投融資担当者は社内稟議を通しにくいのです。

事業計画は複雑なものになりがちですが、
簡潔に事業の特長を表現できるように
事業計画を洗練しましょう。

条件3: 明日の朝9時に何をすべきかが分かる

計画は実行できないと意味がありません。

たとえ5ヵ年計画であろうと、
「では、今は何をすればいいのか」
事業計画書を読んで分かることが大切です。

事業計画書にはどんなに高度で抽象度の高い戦略が書かれてあっても、
結局は次のタスクが具体的に明らかにされてこそ実行力につながります。

「17. プロジェクト管理」のセクションに、
スケジュール表やタスク管理表が盛り込まれ、
経営者自身や社内スタッフがすぐに動ける事業計画がいいですね。

条件4: 売上仮説がとにかく徹底的に検証されていること

事業計画書で最も大きくハズれやすいのが売上の計画です。

ハズれる原因の多くは、
8. 市場および競合の分析
9. マーケティング・販売戦略
15. 財務計画: 売上予測
のセクションがまだ仮説のレベルで止まっているから。

仮説で終わらせるのではなく、
ファクトの調査とテストで仮説を検証しましょう。

ファクトの調査とは、
市場規模や競合の売上高などの客観的事実を調べること。

テストとは商品やサービスのプロトタイプを開発し、
試用テストだけではなく、
本当におカネを払ってでも買ってもらえるかを検証することです。

良い事業計画書を読むと、なんだかキタナイ印象を受けます。

まだ仮説段階のキレイなロジックは少なく、
手垢のしみついたファクト収集とテスト実行が多く
記述されています。

編集後記: 2月は日経BP、BizOcean

2月は「事業計画書」をテーマに、
日経BPやBizOceanでコラムが掲載されています。

また見ておいてください。

本日は以上です。

入野

事業計画書のパワーポイントのテンプレート