オペレーション計画: バカ社長は現場にいく
こんにちは、経営コンサルタントの入野です。
本日はオペレーション戦略について解説します。
オペレーションって何? という厳密な言葉の定義にこだわる必要はありません。
ザックリいうと、
- 「現場」の話。
- 「実行」の話。
- 製造業ならば、「生産」。
- サービス業ならば、「接客」や「シフト」、「配送」
- バックオフィスならば、「事務」
などの話です。
自分の事業に合わせて、ピンとくるポイントを考えて事業計画として表現できればOKです。
「オペレーション」という目次タイトルが分かりにくければ、
「生産/調達」など、具体的な言葉に言い換えてても結構です。
一発しかやらない施策ばかりを事業計画書に書きまくる人がよくいますが、
実際には定量的インパクトがあまりがない場合があります。
事業計画書を書くような企画系の人が見逃しやすいのは、
同じ作業を繰り返すのがオペレーションの本質だということです。
オペレーション上の課題の多くは、繰り返すことから発生します。
繰り返すから、モチベーションが課題になります。
繰り返すから、IT化が課題になります。
繰り返すから、一秒の改善が数十人月の改善になります。
経営が科学だとすると、
「前提条件が同じならば、何度繰り返しても同じ結果が出る」ということです。
実現可能性が問われる事業計画では
一発しかやらない施策よりも、地味だけどひたすら繰り返す施策について
事業計画では注目するべきです。
各アクティビティの時間単位あたりのスピードをあげるのは
結構大変です。
技術や経験が蓄積される時間が必要だし、
「もっと働け」と言われているようで現場からの反発も起こります。
アクティビティの時間単位あたりのスピードをあげるよりも
アクティビティの順番を変えるほうが効果的な場合があります。
例えば、アクティビティの順番を変えて「まとめる」。
- 外出や出張は日や地域をまとめてアポをとる。
- 経理作業を毎日に分散せずに、1日にまとめて入力する
- ランチタイム営業は注文時にまとめて前金払いにする
アクティビティをまとめることによって
共通のコストや時間を削減できます。
順番を変えるだけなので、現場に無理を強いることなく、
手っ取り早い改善を得られます。
業者にアウトソースしても、
思ったほどコストや質が改善しないことがあります。
集積効果がない業務のアウトソースは
他社の間接部門のコストが自社に上乗せされるだけだったり、
伝言ゲームにおちいり、期待した品質がでなかったりします。
そこで、業者にアウトソースするのではなく
顧客にアウトソースする上級者もいます。
例えば、
- 初歩的な一次問い合わせの受付を顧客の管理部門にお願いする
- タッチパネルで顧客にデータ入力してもらう
- 正解が主観的なウェブデザインは顧客にやってもらう
下流工程へのアウトソースは、
工程のコストやリスクを他社に転嫁しているだけの場合があります。
一方、上流工程にアウトソースすると、
工程全体のコストや品質を一旦改善してから
各ステークホルダーに転嫁/分担できることがあります。
意外と顧客の協力を得られる場合もあるので、
顧客がやったほうがいいようなオペレーションは
顧客にアウトソースするのもアリです。
現場主義の社長はバカでも失敗しませんが、
超然主義の社長は超人的な先見性がないかぎり失敗します。
「社長は現場よりも高い視点で高度な戦略を練るべき」というのは
社長業に対する誤解です。
ベンチャーの社長はエラいわけでもなんでもなく
「現場の雑用」というスタンスが一番実態にあっていると思います。
また、正確に現場を報告する優秀な中間管理職がベンチャーには少ないし、
細かい報告をさせるほど時間の余裕もありません。
賢い社長ほど、バカなフリして現場主義を徹底しています。
先日、Asian Entrepreneurship Award 2012という
ビジネスプランコンテストがあり、
指導したシンガポール企業とフィリピン企業が
1位と2位を穫ってくれました。
日本最大のビジネスプランコンテストで
1位、2位を穫ったこともありましたので、
日本&アジア制覇!(拡大解釈)。
成功の秘訣の大部分は「運」ですが、
ノウハウの部分はこちらのセミナーでお話します。
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本日は以上です。
入野
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